訪問診療とは?
事前に予定を立て、基本的に月 2 回(病状が安定している方は月 1 回)医師がご自宅や施設にお伺いし、診療を行う医療のことです。
患者様が通院するのと同じような医療をご自宅でも受け、安心して過ごすことの出来るようにするためのものです。
訪問診療の役割は、病気の治療だけにとどまりません。例えば転倒や寝たきり、肺炎、床ずれの予防や栄養状態の管理も含まれます。そのようにして、予測できるリスクを未然に防ぐことで、入院が必要な事態を回避することも重要な役割と言えます。
どのような人が
対象になる??
主な対象は、下記のような通院そのものが困難になった方になります。
- 認知症の症状が進行し、計画的に定期的な病院受診を行うことができない
- 足元が不自由になり、病院に来るまでの間に転倒などの不安がある
- 交通手段がなく、毎回タクシーを利用して通院を行っている
- 終末期(末期癌など含む)を病院に入院して過ごすのではなく、可能な限り自宅で家族と共に過ごしたい
訪問診療で出来ること
ケアマネージャーや訪問看護師など他職種との連携やサービス導入のお手伝いなどを行い、一つのチームを形成することで患者様の自宅療養をサポートさせていただきます。
訪問診療導入の流れ
普段の診察の際にご相談いただくか、ご家族様からお電話(042-381-6627)(042-381-6627)にてご相談ください。
ケアマネージャーが決まっている方はそちらを通してご連絡いただいてもスムーズです。
具体的な診療計画、費用の目安、サービスの内容などについてお話させていただきます
当院の訪問診療の特徴
24時間対応
当院の訪問診療は、24 時間対応になります。
24 時間、患者様の体調に関する変化やご相談などを電話にてお受けします。
相談の内容をお伺いした上で必要に応じて緊急の往診を行い、病状が深刻な場合は高度医療機関への紹介状の作成、救急搬送の判断とその手続きなどをお手伝いします
日常診療から難病まで、
どのような患者様でもお引き受けします
他の医療機関に通院している場合でも、日常の診療や緊急対応において訪問診療を併用することが可能です。患者様やご家族が好きな時に好きな場所で治療に専念できるよう、訪問診療という選択肢があることを知っていただきたいと当院は考えています。
そのため当院では、在宅医療への移行支援も行っています。
現段階では在宅医療を希望されない場合でも、退院後の生活に不安があったり、通院が難しくなったりした段階で、まずはお気軽にご相談ください。
訪問診療の費用の目安
訪問診療は保険適応になります。
1ヶ月の間の予定訪問回数、患者様のお体の状態、自己負担割合などによって費用が異なります。1ヶ月あたりの目安をお伝えすることは可能なので、気になる方はお気軽にご相談ください。
なお、こちらの金額はあくまで目安となります。さまざまな条件によって金額は変動するため、あくまでも参考とする一例です。必ずしもこの金額になるわけではありませんので、予めご了承ください。
対象 | 負担割合 | 基本負担額 | 難病等月2回 | 負担の上限 | |
---|---|---|---|---|---|
月2回訪問の場合 | 月4回訪問の場合 | ||||
高齢者 (70歳~) |
1割 | 6,380円 | 8,150円 | 7,280円 | 18,000円 |
2割 | 12,750円 | 16,300円 | 14,550円 | 18,000円 | |
3割 | 19,130円 | 24,460円 | 21,830円 | 所得に応じた 上限額 |
|
一般 (就学後~69歳) |
3割 | 19,130円 | 24,460円 | 21,830円 |
診療科目 |
1割負担 |
3割負担 | 内容 |
---|---|---|---|
往診料+再診料 | 850円 | 2,540円 | 臨時往診をした時の診察料 (時間外・休日などは割増料金となります) |
訪問看護指示料 | 300円/月 | 900円/月 | 医師が訪問看護の指示書を交付した時の料金 |
包括的支援加算 | 150円/月 | 450円/月 | 介護度、自立度などの対象条件あり |
居宅療養管理指導 | 598円/月 | 1,794円/月 | 介護サービスを利用している患者に医師が患者や家族に助言し 他機関と連携した場合にかかる料金(介護保険) |
担当医について
当院の訪問診療は、竹田遼医師と竹田渓輔医師が主に行なっております。
元院長の竹田和義から情報の引き継ぎも行なっておりますので、長年通院していただいた患者様にも安心してご利用いただけるかと思います。
在宅医療関連制度のご案内
在宅医療を安心して受けるための、医療費の軽減が可能な制度をご紹介します。
高額療養費制度
高額療養費制度は、医療費が高額になった場合に一部を払い戻してくれる制度です。1ケ月の医療費が自己負担額を超えた際に申請すると、超過分の金額が戻ってきます。負担の上限額は年齢や所得に応じて設定されており、特定の条件を満たすことでさらに負担を軽減する仕組みがあります。また、医療費が事前に把握できる場合には「限度額適用認定証」を申請することで、最初から上限額での支払いが可能です。これにより、安心して在宅医療を受けることができます。
難病医療
難病患者に対する医療費の自己負担額が助成されます。
(難病333疾患及び、医療費助成は疾患の程度や世帯所得によって異なります。)
生活保護制度
就労能力がない方には、生活費や医療費などの給付が行われます。
支給される保護費は、地域や世帯の状況によって異なります。
労災保険制度
労災保険制度は、労働者が業務上の事由や通勤中の傷病等に対して必要な保険給付を行い、補償する制度です。
自賠責保険制度
自賠責保険は、交通事故による被害者を救済するために加害者が負うべき経済的な負担を補う制度です。自賠責保険を使って療養費を請求することができます。
訪問診療のよくある質問
いつ、来てもらえますか?
平日の9:00から17:30まで診療受付を行っており、紹介状があれば当日からの診療開始も可能です。
家族で看護・介護ができるか不安です。
当院では、病院で「家に帰るのは無理だ」と言われた患者さんについて、これまで数えきれないほど在宅医療や在宅での看取りのお手伝いをしてまいりました。ご家族にも看護・介護の方法について丁寧にアドバイスさせていただきます。また、医療保険、介護保険など、利用可能な保険の申請一式のお手伝いもいたします。地域の基幹病院、ケアマネジャー、訪問看護師などとの連携体制も整っておりますので、不安や負担をご家族だけで抱え込まず、気軽にご相談ください。
訪問日時はその都度指定できますか?
訪問日時は事前にご相談の上で決定し、基本的には固定の曜日と時間になります。その上で、ご都合により変更をご希望の場合は可能な限り対応いたしますので、ご相談ください。
訪問日以外でも具合が悪くなった時は来てもらえますか?
緊急時は、ご遠慮なくお電話ください。病状に応じて電話で解決できると判断した場合はその場でご指示をし、往診が必要な時はすぐに往診いたします。明らかに大きな病院への迅速な受診が望ましいと判断した場合は、往診の前に救急車を呼んでいただくようお願いすることもございます。その場合、その病院への電話や病状説明などをこちらで対応させていただきます。
今まで通院していた病院にも引き続きかかれますか?
はい、これは「併診」と呼ばれます。在宅医療を開始した後でも、今までの主治医に引き続き受診することが可能です。専門的な治療は今までの主治医に、ご自宅でのケアは当院でという病診連携にも積極的に取り組んでおりますので、どうぞ気軽にご相談ください。
診療費の支払い方法はどのようになりますか?
診療費は月単位でのお支払いとなり、口座自動振替にてお支払いいただきます。初回訪問時に必要な書類をお渡しし、詳しく説明させていただきます。
お薬は持ってきてもらえますか?
処方箋薬局に直接受け取りに行く方法と別に、薬剤師がご自宅まで薬を運んでくれる「在宅薬剤指導」というものもあります。薬のお届けとともに薬の説明や、きちんと薬を飲むためのサポート、飲めているかの確認などもしてもらうことができます。